プロが教える!失敗しない外構選びの3つのコツ
家づくりにおいて外構(エクステリア)は、見た目の美しさだけでなく、暮らしやすさや安全性にも直結する重要な要素です。しかし、外構選びを後回しにしたり、適当に決めたりしてしまうと「使いにくい」「コストが予想以上にかかった」など、後悔することも少なくありません。
そこで今回は、プロの視点から「失敗しない外構選びの3つのコツ」をご紹介します。
目次
外構の目的と優先順位を明確にする
外構の役割を理解する
外構には大きく分けて以下の4つの役割があります。
- 防犯性の向上:門扉やフェンス、照明などを工夫することで、不審者の侵入を防ぐ。
- プライバシーの確保:目隠しフェンスや植栽を使い、通行人や隣家からの視線を遮る。
- デザイン・美観の向上:建物と調和したデザインにすることで、家全体の印象を良くする。
- 利便性・機能性の向上:駐車場の配置やアプローチの動線を考え、使いやすさを重視する。
まずは「自分の家にとって何が一番重要か?」を考えましょう。例えば、小さな子どもがいる家庭なら「安全性」と「プライバシー」を優先すべきですし、デザインを重視するなら「美観」を軸にプランを練るとよいでしょう。
家族のライフスタイルに合ったプランを考える
外構は家族の生活に直結します。例えば、共働きで車の利用が多い家庭なら、駐車スペースを広く確保し、車の出し入れがしやすい設計にするのが理想的です。また、庭で子どもを遊ばせたい場合は、転倒時の衝撃を和らげる芝生やウッドデッキを設置するのも良いアイデアです。
今の生活だけでなく、将来のライフスタイルも考慮することが大切です。例えば、子どもが成長したときや老後の暮らしを考えると、バリアフリー設計やメンテナンスのしやすさを重視する必要があります。
コストを把握し、適正な予算配分をする
外構にかかる費用の目安
外構工事の費用は、家の広さやデザインによって大きく変わりますが、一般的には建築費の10〜15%程度が目安とされています。例えば、建築費が3000万円の場合、外構費用は300万〜450万円程度になります。
費用の内訳としては、以下のような項目があります。
- 門まわり(門扉、表札、ポスト、インターホンなど):20万〜80万円
- フェンス・塀(境界ブロック、目隠しフェンスなど):50万〜150万円
- 駐車場(カーポート、コンクリート舗装など):50万〜200万円
- 庭・アプローチ(ウッドデッキ、植栽、タイルなど):50万〜150万円
コストを抑えるポイント
外構費用を抑えつつ、満足度の高いデザインにするための工夫を紹介します。
- 優先順位を決める:「必要なもの」と「後回しでも良いもの」を明確にする。例えば、カーポートやウッドデッキは後から追加できるため、最初に無理して設置しなくてもよい。
- 素材の選び方を工夫する:天然石や高級タイルは美しいが高額。コストを抑えるなら、デザイン性の高いコンクリートや擬石を活用する。
- DIYを取り入れる:簡単な部分(砂利敷きや植栽など)は自分で施工することで費用を削減できる。
デザインと機能性のバランスを考える
建物との調和を意識する
外構は家の「顔」となる部分です。そのため、家のデザインと調和することが重要です。例えば、シンプルモダンな住宅なら、直線的でスタイリッシュな外構が合いますし、和風の家なら、自然石や植栽を活かした和風庭園が馴染みます。
また、色の統一感も大切です。建物の外壁や屋根の色と外構の色がバラバラだと、ちぐはぐな印象になってしまいます。全体のカラーバランスを考えながら、統一感のあるデザインを心がけましょう。
動線と使い勝手を考慮する
デザインが良くても、使いにくい外構では意味がありません。以下のポイントを意識して設計しましょう。
- 玄関アプローチは歩きやすく:階段の段差を低くしたり、滑りにくい素材を使ったりする。
- 駐車スペースは十分な広さを確保:車のドアを開けたときに余裕があるように設計する。
- 照明を適切に配置:夜間の安全性を確保し、防犯対策にもなる。
メンテナンスのしやすさを考える
外構は長く使うものなので、メンテナンスのしやすさも重要です。例えば、木製のフェンスやデッキは定期的な塗装が必要ですが、樹脂製やアルミ製の素材ならメンテナンスの手間が少なくなります。また、雑草対策として、防草シートや砂利敷きを採用するのも効果的です。
まとめ:賢い外構選びで理想の住まいを実現しよう!
外構は家の印象を左右する重要な要素ですが、しっかりと計画を立てることで失敗を防ぐことができます。
- コツ1:外構の目的と優先順位を明確にする → 防犯・プライバシー・美観・利便性を考慮する
- コツ2:コストを把握し、適正な予算配分をする → 費用の目安を知り、コストを抑える工夫をする
- コツ3:デザインと機能性のバランスを考える → 建物との調和、動線、メンテナンスを重視する
外構を上手に計画し、理想の住まいを完成させましょう!